1月30日 勉強会のご報告

『地域福祉における家族支援の大切さについて』大阪大学キャンパスライフ 健康支援センター准教授  望月直人先生に御講義頂きました。

1時間半という制約の中にも関わらず、先生からの講義とグループワークも取リ入れて頂き、 内容の濃い時間となりました。 以下、内容をお伝えさせて頂きます。

ダイヤオレンジワイワイセッションの活動では、 ご家族との交流もあり、活動のときのお子さんの様子をフィードバックする機会もあります。 そういった中、ワイワイセッションの活動がご家族への支援にも繋がるよう、家族支援の前提となる考え方を 教えていただきました。

ダイヤオレンジ発達障がい者支援法では、2005年に国及び地方公共団体が公的な責任において、家族に適切な支援をすることが 明記されました。 ようやく、家族への支援にも目がむいたわけです。 発達障がい児の子育てにおいて、ASD母親群では、40%が抑うつ状態を経験しています。 「がんばっているのにうまくいかない」 「育児への自信をもてない」 といった経緯をすごされてきた親御さんが多いのです。 そういった経験が積み重なると、親御さんからエネルギーを奪います。

ダイヤオレンジまた、発達障がい者のライフステージにより、家族からの支援ニーズはかわります。 特に、青年期・成人期については、異性との関係に関する相談や親なき後の不安に対する相談、支援 などもでてきます。 また、時代によって、ご家族が置かれてきた環境も異なります。 高齢の保護者の方は、「これまで親だけでなんとかしてきた」という経過もあり、福祉への助けを求めるタイミングが わからなかったり、親なき後に備えて準備することが遅れるケースもあるそうです。

ダイヤオレンジこういった状況をふまえ、家族支援に必要なエッセンスとして、ご家族の気持ちへよりそうこと、 各種、必要な支援やサービスの情報提供といったことが求められます。 また、家族、養育者のサポートとして、自然に助けられている状態を作れることが望ましい状態です。 私たち、ワイワイセッションが行っている余暇支援も、このエッセンスをふまえて携わることにより、 家族、養育者へのサポートにもなると知りました。 余暇支援により、余暇が充実し、そのことが本人の社会参加や就労の質ともに向上すること。 そして、レスパイトケアとしての必要性。 つまり家族がフリーな時間を作り、家族のエネルギーを枯渇させないことが大切であること。 また、ご家族は、レスパイト中もご本人がどのように過ごされているか気になっていらっしゃる。 ワイワイセッションの活動後、ご家族に活動の状況をお知らせすることは、ご家族の安心につながるということを 先生からのお話しで改めて気づきました。

ダイヤオレンジこうしたことを前提にワイワイセッションでの活動後のフィードバックのありかたについて、 グループワークを行いました。 グループワーク後、各グループで話し合ったことを、発表し、共有しました。 活動でできたことなどプラスの面を伝えるようにするというボランティアの意見がある一方で、 良いことも悪いことも教えてほしい、家の様子とどう違うか知りたいという保護者の立場での意見もあり、 非常に考えさせられました。 今回の講義、グループワークにより、余暇活動支援の意義と、私たちボランティアに何が出来るのか、 家族支援という観点からも考えることが出来た、とても実りある会になりました。 今後の活動に活かしていきたいと思います。